今回、とらやの羊羹で初めていただいたのは「実りのきざはし」。包みに「御題 実」と書かれているのは、皇室が年始に催される歌会始のお題のことです。令和3年(2021年)のお題は「実(じつ)」で1月15日に歌会始の儀が行われる予定が、今年はコロナ禍のため延期されています。「実」を表現する御題羊羹たるものがあるとは、さすがとらやです。
期間限定で発売されていた御題羊羹「実りのきざはし」は、竹の皮で包まれ、中には包装された羊羹が2つ入っています。1本3600円(税別)
添えられていた2つのしおり。
とらやでは、明治40年(1907年)より歌会始のお題にちなんだお菓子を作られているそうです。今年で114年ですね。「きざはし」とは「階」と書き、階段のことをいうそうです。
とらやが、羊羹で階段を表現されると、こんなにも美しい階段になります。下から紅、橙、黄色の煉羊羹のグラデーションの美しさは、日の出の色のような、おめでたさも感じます。
「夢に向かって着実に進み、積み重ねた努力が実を結ぶ」という様を表現されているそうです。
段を表すために透明な部分もあります。透明なゼリーのようになっていますが、煉羊羹の部分と離れてしまわないところが素晴らしい造りだと思いました。心新たに頑張ろうと思える、ありがたい美味しさでした。
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