名古屋に行ったら必ず買って帰るのが、両口屋是清の「千なり」。親しみ続けて数十年、私にとっては名古屋のソウルフード的な存在ですが、この度4月1日から23年ぶりにリニューアルしたとのこと。味、パッケージが大幅に変わっただけでなく、一番好きだった紅粒あんが廃盤となり、時代に取り残されたような寂しい感覚を受けております。旧千なりを最後に食べたのは、昨年の11月となってしまいましたが、その記録を残しつつ、新千なりと比較してみたいと思います。
1箱10個入りを購入1750円(税別)。小豆粒あんが6個、抹茶あんが2個、林檎あんが2個という内訳です。千なりは千なり瓢箪に因んでいるので、今まではパッケージに必ず瓢箪が描かれていましたが、ついに消えてしまいました。
個包装のデザインです。1本の木に女の子が描かれている中に、小豆粒あん=青い鳥、抹茶あん=タヌキと抹茶、林檎あん=うさぎと林檎というイメージのようです。
若干小さくなったように感じるので、いつものように直径を計ってみると、旧千なりの直径は8.5cmほどだったのに対し、新千なりの直径は8cmほど。触れただけで、今までの千なりとは違うとすぐに分かるほど生地を変えられました。焼印の瓢箪のデザインは継続されています。
紅粒あんがなくなり、今回新たに登場したのが林檎あんです。スライスリンゴの食感を残しつつ、手亡豆の餡と一緒になっていて、今まで食べたことのない風味のどら焼きで、とても美味しかったです。生地は賞味期限に近いタイミングで食べたこともあり、かなりしっとりとしており、旧千なりの弾力のあるカステラに近いような生地とは違う、パンケーキよりの生地に感じます。
【小豆粒あん】の断面を比べてみます。断面写真でもわかるように粒が少しはっきりした食感を感じました。甘さや風味は旧千なりのイメージを損なわないような作りだと思います。
重さは若干軽くなっていました。たくさん軽量したわけではないので絶対ではないですが・・
【抹茶あん】の断面を見れば一目瞭然、抹茶色がかなり濃くなっています。旧の抹茶あんはもったりとしたこしあんの食感でしたが、新千なりは、かなりゆるめでサラッとしています。食感・風味共に大幅に変わったと思います。
これは全く別モノなので比較は出来ませんが、大好きだった紅粒あんと、新千なりの林檎あんです。時間経過と共に餡からの水分も吸収するでしょうから、新千なりは賞味期間近くになるとかなりしっとりした食感になっていくと思います。
紅粒あんは68gだったのに対し、林檎あんは72gでした。新千なりは1個あたり71~72gくらいのようです。
1個当たりのカロリーは、
旧:小豆粒あん 204kcal。抹茶あん 206kcal。林檎あん 206kcal。
新:小豆粒あん184kcal。抹茶あん191kcal。林檎あん 188kcal。
原材料の高騰の中、また新しい世代への生き残り戦略なのでしょうが、変わらないこと、変わっていくことの大切さを痛感させられる、千なりリニューアルの一件でした。
昔好きだった【白あん】が廃盤となり、今回は【紅粒あん】が廃盤。季節限定の栗あんの再登場はあるでしょうか?
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