京都西陣に本店を構える菓匠鶴屋吉信(つるやよしのぶ)の「福ハ内」をいただきました。大きな木箱に、お多福豆になぞらえた焼き菓子が入り、のしがかかった冬だけの縁起菓子です。お正月や節分の厄除けとしても喜ばれるお菓子ですね。木箱には福の字も入っています。
享和3年創業の鶴屋吉信。享和3年=江戸時代の1803年。200年以上もの歴史ある老舗ですね。
木箱の素材は秋田杉。しっかりと厚みのある箱で、ふわっと木の香りを楽しむことも出来ます。
木箱は真四角で、大きな枡のようです。枡は昔から縁起物のひとつとしてよく使われます。お菓子が積まれた一番上には透明なプラスチック製の蓋で閉じられていますが、その対角線上に黒い棒が添えられています。最初これは、お菓子を取る時に使うのかな?と思いましたが、おそらく枡=〼を表しているのかなと思います。□に一本棒を加えるだけで〼になる。何か奥深く、粋なはからいです。ますます福が訪れますように。
お菓子は、中に白あんを包んだ桃山のお饅頭です。黄色でほんのり焼き色がついた、ぽってりとした大きなお多福豆の形。大きめなお菓子なので、結構な食べごたえがあります。上品な甘さでとても美味しかったです。
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