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いよいよ出産間近 円山動物園のアジアゾウ「パール」黄体ホルモン値に変化「シーシュ」はマスト

(アジアゾウ パール(メス/19歳) 札幌市円山動物園 2023年8月16日(水))
8月1日(火)に陣痛らしき行動が見られ、すぐにゾウ舎屋内が閉鎖されましたが、出産のタイミングではなかったようで、8月9日(水)からは通常観覧に戻りました。出産時期が近いことは、ホルモン値で予測できるため、毎日の採血の結果で出産準備体制に入るか否かを図られていたそうです。8月15日(火)の血液検査の結果、出産の時が近いことを示す、黄体ホルモン(プロジェステロン)の急激な低下がみられたとのこと。このため、8月16日(水)から再びゾウ舎屋内が閉鎖され、出産準備体制に入りました。

今日(8月16日)昼過ぎの時点では、まだ陣痛らしき行動は見られておらず、屋外扉が開放され、パールは出入り自由になっていました。いつも通りの落ち着いたパールでした。

再び閉鎖された屋内。通路入口には人止めのサインやガチャが置かれました。

8月16日の展示エリアが書かれています。

パールは再び、両後ろ足にチェーン、両前足にバンドが装着されました。

これは、万が一難産になった時や、個体によっては出産直後に興奮してしまう場合もあり、母子を守るために係留が必要になることがあるための備え。事前に装着したりしなかったりは訓練されていました。

今日は久しぶりにオスのシーシュ(15歳)が単独でメイン放飼場に出ていました。

シーシュは今、マストの状態。マストとはオスのゾウに見られる、雄性ホルモンが大量分泌される時期。目の横にある側頭線というところから液体が分泌されています。シーシュの場合、数日〜2週間くらい続くことがあるようです。柵越しにパールに近づいたり、隙間からシュティンやニャインを気にしたりと、メスが気になって仕方ない様子でした。
パールの黄体ホルモンの低下、シーシュのマスト期は、たまたま同時期になったのか、それともパールに反応して訪れたものか。動物のホルモンと行動との関係性も興味深いですね。

今までの研究報告では、黄体ホルモン(血中プロジェステロン)値が急激な低下をした後、1~13日(平均3日)で出産しているそうです。それに当てはめれば、いよいよ今月中(8月16日〜28日)ということになりそうですね。

心なしか、乳房も準備OKなくらいに大きくなっているでしょうか?ゾウの乳房は赤ちゃんが吸いやすいように、横向きになっています。

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