(Lara the Polar Bear, female 30 years old, Sapporo Maruyama Zoo, 2025.04.03)
2025年4月3日(木)。ララ邸大プールに入ろうと段差で一瞬立ち止まるララ(メス/30歳)。今日は終日弱い雨が降ったり止んだりのどんより空模様でしたが、そんな中でも安定して水浴しているホッキョクグマたちでした。この段差部分にララが乗っかる瞬間を見られるのも貴重なことなので、この場所が作られるまでの経緯をまとめておきたいと思います。
大分県の別府ラクテンチで1994年11月20日に生まれたララが、円山動物園に来園したのが1996年5月9日。来園から長期に渡り暮らしているのが、この旧世界の熊館。世界の熊館は今から45年前の1980年に建築されたの獣舎ですが、今でも現役で使われていることを考えると鉄筋コンクリート造りの頑丈さを感じます。しかしながら部分的には補修や改修をする必要が生まれ、様々な工事が行われてきました。
外観的に大きく変わったのが、2013年の改修工事。壁の色が変わり、世界の熊館の各獣舎すべてを往来出来る扉が設置されました。
2019年1月以降、ララ(24歳)に時折足の不調が見られるようになってきたため、2020年には足の負担を軽減させるためも放飼場のバリアフリー化が計画され、サポクラ基金を使い実行されました。
2021年4月には、さらにバリアフリー化第2弾、第3弾とすすめられ・・
2021年4月の休園期間を使って、放飼場の段差の高低差が減らす工事が行われました。
この時作られたのが、プールへの段差です。
ホッキョクグマはほぼ毎日のように水浴していますので、プールへのアプローチが楽になることは、高齢のララにとっては生活の質が上がっているのではと思われます。
現在30歳となったララは、今日もよく歩き、プールにも入っています。
水からあがると、雪が積もっている場所まで移動して、体を擦り付け水気をきっていました。
こちらはホッキョクグマ館で暮らすリラ(メス/10歳)。3月28日に来園したライト(オス/11歳)と、寝室・サブ放飼場を共有しながら過ごしています。ライトとリラのそれぞれが場所を移動して共有しているので、今までとは違う動きをする必要があり、一方の動き次第では多少待ち時間も発生しています。少し緊張する瞬間もあるようで、そんな時リラは大口を開けています。
サブ放飼場に一旦収容されたリラが、餌をセットされたメイン放飼場に登場してきました。
食べ終わってしばらくすると、プールに入って遊具で遊ぶリラ。
水底に沈んでいた消防ホースを拾い上げる、水中のリラ。
咥えたまま浮上するリラ。浮上する時には、鼻から息を出しています。
水から上がったら、リラも雪のあるところでスリスリして水気を切ります。雪面スリスリが見られるのも、残りわずかとなってきました。
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