スポンサーリンク

飼育員カフェ ~ホッキョクグマ~



カフェ

12月19日(土)13時30分から、飼育員カフェが開かれました。
今回はホッキョクグマについて。
飼育員カフェは、お茶とお菓子付きのため、先着30名程度という枠ですが、立ち見も可能。
結局は70名ほどの参加者だったそうです。
4つのテーマに基づき、担当さんのお話がありました。
① 円山動物園の飼育歴
② 国内におけるホッキョクグマの現状
③ ホッキョクグマの飼育
④ 新ホッキョクグマ・アザラシ館
質問タイムも含め、15時まで、たっぷりとお話いただきました。
内容について、そして、飼育員カフェ後のサプライズ給餌も合わせ、まとめておきます。

①円山動物園の飼育歴について
1963年からホッキョクグマの飼育を開始。(1ペアを購入)
1969年12月2?日 1頭出産 3日後に死亡
1970年 ポール(オス)とシロ(メス)来園。
1980年3月 世界の熊館 完成
1980年~1984年 5年間毎年出産するも、全て数日後に死亡
1985年12月21日、ポールとシロの間に、ポロ(オス)が誕生。(国内で3番目の繁殖成功)
1995年2月 ポールとシロ 円山動物園から移動
1995年5月 デナリ(オス)来園
1996年5月  ララ(メス)来園
2000年12月16日 ララ出産 産子数1 死亡
2001年12月21日 ララ出産 産子数2 死亡
2002年12月15日 ララ出産 産子数2 死亡
2003年11月  これまでの失敗を踏まえ、世界の熊館を閉鎖
2003年12月11日 ツヨシ(メス)誕生 1頭死亡
2005年12月15日 ピリカ(メス)誕生
2008年12月9日 イコロ(オス) キロル(オス)誕生
2010年12月25日 アイラ(メス) 
2011年3月8日  キャンディ(メス)来園
2012年12月8日 ポロロ(メス)・マルル(メス)誕生
2012年12月30日 キャンディ出産 産子数2 死亡
2014年12月5日 キャンディ出産 産子数1 死亡
2014年12月21日 リラ(メス)誕生
2015年11月23日 キャンディ出産 産子数1 死亡

ララ

② 国内におけるホッキョクグマの現状
1995年(国内で最も頭数が多かった年)
ホッキョクグマは、33園館で飼育されていた 
オス31頭 メス36頭 計67頭
2015年8月末現在
ホッキョクグマは、23園館で飼育されている
オス14頭(内20歳以上5頭)
メス30頭(内20歳以上16頭) 計44頭
現在の遺伝子多様度  95.7% 
90%を維持出来るのは、13年間。
今後、50年間維持するためには、10年間隔で新しい血を16頭入れないといけない。
非常に難しい現状。

キャンディ顔

キャンディの今後について
キャンディは決して若くはないが、現時点で繁殖において、(体に)問題はないと思われる。しかし、
1、高齢になるにつれ、繁殖の可能性が低くなる、
2、繁殖するなら、新ホッキョクグマ・アザラシ館(仮)の建設を中断し、静かな環境にしなければ、無理かと思われる。
3、新ホッキョクグマ・アザラシ館(仮)完成後は、新規個体の導入も考えられる。
トータルで考えた上で、デナリとの来期の繁殖(同居)は、今のところ考えていない。

デナリ

デナリの現在の体調について
全く問題なし。
春先から、何かいつもと違う感じがあり、
採血、超音波検査をしましたが、異常なし。
今年、少し肉付きがよかったせいかもしれないですが、今後も引き続き、体調管理をしていきたいと思います。

マルポロ

ポロロとマルルについて
個体の移動に関しては、把握していません。
今のところ、何も聞いていません。

ララリラ

③ ホッキョクグマの飼育
ホッキョクグマの担当を任せられた時は、ホッキョクグマの事を何も知らず、よく勉強しました。
基本はとにかく「動物優先」。
現状維持はしたくない。
少しでも良くしようという気持ちで取り組んでいきたい。
最初の年は、思いついた事を、深く考えずに、いろいろやって、
クマたちにも迷惑かけたかな~と思います。
2年目になると、個体として見て、その子に合わせてやらないといけないと気づいてくる。
デナリは、同じボールでしか遊ばない(笑)、とか、
キャンディは、気分屋、突然お祭り騒ぎになったり、突然引きこもりになったりなど、それぞれ、個性がある。
担当になった当初、キャンディの首をよく振る常同行動が気になった。
ボクを見ると、外に逃げていく。いなくなると入ってくる。その繰り返しが続いた。
それからは、キャンディの前にずっといて、話しかけたりした。
するとそのうち、ボクの前で寝るようになった。
今度は、外に出なくなってしまったという・・(笑)
雪が降り始めた最近は、外に出るようになったので、安心しています。
担当になってから、寝室扉を開放するようにしました。

トレーニング

2013年にカナダとアメリカのホッキョクグマを飼育している園館、
トロントzoo (カナダ)
コロンバスzoo (アメリカ)
デトロイトzoo (アメリカ)
ピッツバーグzoo (アメリカ)
に見学に行き、ハズバンダリートレーニングを見ました。
ピッツバーグzooのトレーニングが、本当に素晴らしく、
クマも、キーパーさんもとても楽しそうだった。
これは是非、取り入れなければと感じた。
日本に戻り、八景島シーパラダイスの当時の担当者から研修を受けた。

キャンディ口

キャンディは、トレーニングを始めてから、1ヶ月くらいで出来るようになり、定期的に、採血しています。
デナリとララの檻は、まだ改修されていないので幅が狭く、出来ていませんが、一刻も早く改修してもらうように、お願いしています。

デナリ口

口開け(トレーニング)は、今、全員出来ます。
ララ、キャンディは、すぐ覚えた。
デナリは、最初、なぜか口を尖らせ、プルプルさせていた。(笑)
今は、だいぶ開くようになりました。
トレーニングを始めてから、クマとの信頼関係が、一気に高まりました。
最初は、ララの警戒心が凄く、ボクの言うことなど、一切聞かない、微動だにしなかったのに、
最近では、近くなってきた気がする、ボクの指を舐めたりもする。
見つめ合い、指示通りに動いてくれるようになった。
しろくまにっき 2319(2015年12月11日) ララもトレーニングしてます
しろくまにっき 2323(2015年12月15日) リラも少しトレーニング
④ 新ホッキョクグマ・アザラシ館(仮称)
これについては動画で。

カード最後に、クリスマスポストカードを頂きました。


中から

15時にお話が終わり、その後はララ舎に戻り、給餌が行われました。
リラの誕生日会については、行わないと答えてきた手前、
お祝いのケーキということは言われませんでしたが、
雪のケーキの上に、1本のニンジンを立てられたことで、
せめてものお祝いの気持ちが伝わってくるものでした。
リラとララが喜んでいる顔。
中から湯たんぽのおもちゃが出てきた時の、うれしい驚き。
新しいおもちゃは、ララも大好き。
堀に降りて、排水栓のフタの隙間に押し込めたくなるのは、お約束。
閉園しても、ずっと遊んでいたことでしょう。
寒い日でしたが、朝はスイカをもらい、夕方はケーキと、
楽しさ盛り沢山な1日でした。

コメント

  1. yasu より:

    雪のケーキ🎂に新しいオモチャ、そして、MAYUさんからのBGM、心温まるお祝い🎁🎂だね❗
    これからも、元気でいてね‼ララ、リラファンを、楽しませてネ

  2. ララら〜 より:

    リラ、1歳の誕生日おめでとう!🎉
    あっという間でしたね。盛大なお祝いではなかったようですがケーキやおもちゃをもらい嬉しそうでなによりです。まだ肉よりおもちゃが大切なリラが可愛いですね。
    飼育員カフェに行ってみたいな〜。いろんな話聞きたいです。
    今後のララの繁殖の事ははなしていませんでしたか?工事も始まり無理かな?

  3. MAYU より:

    ララら〜さん
    ララの今後の繁殖についてのお話は、なかったです。
    環境(工事)は、キャンディと同様になりますので、やはり来期の繁殖はないか?と思われます。

  4. ふくぞう より:

    キャンディさんはやっぱり飼育員好きなんだ~
    このまま札幌市民になっちゃうかい?
    サザエさんのお軽さんみたいな存在で
    デナリ一家のお隣さんでいいやん。
    久々のどすこい姉妹の写真(笑)

おすすめの書籍


       

       

タイトルとURLをコピーしました