青緑色の羽に光が当たると美しく反射するセイキムクドリ。円山動物園の熱帯鳥類館内のバードホールで放鳥されています。オスメスの2羽から、この度1羽のヒナが誕生したことが発表され(2022年8月1日)、バードホール内にいるということで、早速探しに行ってきました。
生息地はサハラ以南のアフリカに広く分布、サバンナなどの乾燥した森林地帯。日本では飼育されている園館も少なく、札幌市円山動物園、上野動物園、よこはま動物園ズーラシアの3園のようです。ヒナの姿を見られるチャンスはさらに貴重だと思います。
バードホールは広く生い茂っているので、果たして見つかるのか?とダメ元で向かいました。ちょうどセイキムクドリの鳴き声がよく聞こえていたので、その周辺を目にやると・・なんと少し前までサトウチョウがいたケージの中に、ヒナが入っていました。ケージの一部が開放されているので、出入りは可能です。
ヒナは地面を行ったり来たり、あちこち歩き回ったり、少し高いところまで飛んだりもしています。親がケージの外で鳴いているので、外に出ておいでと呼んでいたのかもしれません。
産卵日は 2022年7月上旬
ふ化日は 2022年7月16日前後
巣立日は 2022年7月31日ということです
(写真の撮影日は8月2日)
そんな時スコールタイム。セイキムクドリの親が虫を捕まえて、ヒナのいるケージの中に飛んできました。ゴキブリみたい?な虫がいるんですね。
逆光で見ると青緑感は少なく、小さなカラスみたいに黒く見えました。
くちばしの辺りはヒナらしくて可愛らしいですね。光に当たればちゃんと青緑色の羽です。この後、飛び降りるような形で羽を羽ばたかせて、ケージの外へ出ていきました。
左は巣立ち後3日目のヒナ。右は親鳥です。
ヒナは大きさもやや小さめに見えましたが、一番の違いは目の虹彩の色。親は黄色ですがヒナはまだ黒っぽく見えます。徐々に黄色が出てくるのでしょうか?次に見られた時に、まだ区別がつくかな?
こちらはオニオオハシ。セイキムクドリのヒナの誕生にあたり、しばらく別ケージに入居しています。
オニオオハシは餌場でリンゴや飼料を食べているので、少しイメージしづらかったのですが、野生下では鳥の卵やヒナなども食べる肉食性でもあるそう。じゃあ親鳥も危険では?というところですが、飛び去る鳥を捕まえるほどのハンター力はないようです。
ということで、ヒナがしっかり飛べるようになるまでは、別なところにいます。トトは熱帯鳥類館入り口横のケージにいます。ポコは非展示の場所。
オニオオハシの2羽については、以前まではトト(オス)、ポコ(メス)と思われていましたが、DNA判定の結果どちらもメスであることが判明しています。(2021年4月)
ノドグロコウカンチョウです。こちらは変わらずにバードホール内で飛んでいます。
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