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ドイツ・ミュンヘンのヘラブルン動物園のホッキョクグマたち 上野のデアの美しき姉


ドイツのミュンヘンにある、ヘラブルン動物園に行ってきました。前夜に降った雪がうっすらと積もった朝です。体感温度はー4℃ほどですが、気温はー1~2℃ほど。曇りの一日のためか、意外と雪は解けていきません。

ヘラブルン動物園(Munchener Tierpark Hellabrunn) 年中無休
入園料 大人 18ユーロ (1ユーロ=163.44円 2024年12月23日現在)
2024年10月27日〜2025年3月31日まで 9:00〜17:00開園
2024年12月24日/12月31日 9:00~16:00開園
2025年4月1日〜  9:00~18:00開園

ミュンヘン中央駅からヘラブルン動物園への行き方はいろいろあるでしょうが、今回はミュンヘン中央駅から出ているバスを乗り継いで動物園に到着。
動物園の入口はどこかな?と周囲を見ていたら、運転手さんが指差しで教えてくれました。
言葉はわからなくても、みんな親切に接してくれます。

バスの停留所は青い矢印、近くの入口は赤い矢印。歩いてすぐです。
入口は写真のMAP左下にも一箇所あります。
そしてホッキョクグマ舎は一番奥にあります。
ニュルンベルク動物園はアップダウンのある丘陵地・・日本で例えるなら多摩動物公園。
ヘラブルン動物園は平坦で広い・・日本で例えるならズーラシア。
普段歩き慣れている方なら問題なしですが、ニュルンベルク動物園の方は慣れていないと筋肉痛になるおそれありです。

ヘラブルン動物園も開園は9時。まっすぐ一番奥にあるホッキョクグマ舎に向かうと、どこにもホッキョクグマが見当たらない?まだ出舎していないのかな?などと、あちこち広〜い放飼場を探していたところ、かすかに聞こえてきた声の方を見ると、居たー!
ウッドチップの上でくっついて寝ていました。
最初は写真右側の2頭しか目に入らず、そのうち、もぞもぞと動く方を確認したら左隅の方に、保護色になったホッキョクグマが1頭寝ていました。
ヘラブルン動物園には、現在、血縁のないメスホッキョクグマが3頭一緒に暮らしています。

「おはよう!」とでも言っているかのような、ホッキョクグマらしいポーズをみせてくれたのは・・

ヌーナ(Nuna/メス/8歳)登録名Nanuq
2016年11月7日 フランスのミュルーズ動物園で生まれる 父ヴィックス 母セシ
2020年9月30日 ドイツのヘラブルン動物園に移動

「あなた誰?」と振り返ってくれたような、手前の個体は・・

ヌーキー(Nookie/メス/7歳) 登録名Nanook
2017年12月4日 ドイツのゲルゼンキルヘン動物園で生まれる 父ビル 母ラーラ
2020年9月30日 ドイツのヘラブルン動物園に移動
2頭は直前まで寄り添って眠っており、起きる?起きない?2頭でもちゃもちゃと微睡んでいるのです。夜間も屋外で寝ていたのかもしれません。

2頭から少し離れたところで寝ていたのが、「ホッキョクグマの中でも真の美熊」と称賛されているジョバンナ、日本の上野動物園で暮らしているデア(メス/16歳)の、2歳上の実のお姉さんです。
ホッキョクグマの仲間に対しても、キーパーに対しても、とても愛想よく振る舞う個体だそうです。ノビ、ネラ、クィンターナ、3頭の母。

ジョバンナ(Giovanna/メス/18歳)
2006年11月28日 イタリア ファザーノ動物園で生まれる 父フェリックス 母マリッサ
2008年1月20日 ドイツのヘラブルン動物園に移動
2009年9月8日 ホッキョクグマ舎改修工事のためベルリン動物園に一時移動(クヌートと同居)
2010年7月30日 ヘラブルン動物園に帰還
2013年12月9日 オスのヨギとの間にノビ(オス)とネラ(メス)が誕生
2016年11月21日 オスのヨギとの間にクィンターナ(メス)誕生

ヌーキー(左)とヌーナ(右)が目覚め、違う場所に移動し、コンクリートに積もった雪の上で、スリスリ〜スリスリ〜と滑るように体全体を擦りつけ始めました。目覚めの儀式のようです。
ヘラブルンのホッキョクグマたちは、前足の一部がそれぞれ毛が刈られています。確認はしていませんが、採血をする場所なのかな?と想像します。3頭それぞれ刈られている場所が違うので、個体を間違うリスクも回避出来そうです。

スリスリ〜が終わると、程なくヌーキーがプールに入り、激しく遊び始めます。

プールの中にはいろいろなおもちゃが用意されており、潜ったらしばらく浮上しない時もあるので、深さも結構ありそうです。

そんなヌーキーを陸から眺めているヌーナ。ヌーナはどちらかというと控えめな性格なようで、ヌーキーとジョバンナのどちらとも穏やかに接していました。

後から起きてきたジョバンナ(左)に寄り添い、一緒にプールのヌーキーを見ているヌーナ(右)。
写真の2頭はプールに入らなかったので、ずっとこの色でした。

飼育員さんが名前を呼び、そろそろごはんの時間だと知らせます。すぐにやってきた、ジョバンナ(右)とヌーナ(左)。ヌーキーはプール遊びに夢中だったので、しばらく気づきませんでした。

ヌーキーにも合図を送ると、隣の放飼場に3頭分の餌を用意します。大きな肉やトレビス(矢印)が見えました。セットが終わると、檻を開け、3頭が隣の獣舎に移動します。

揉めることも、慌てることもなく、穏やかに餌を食べる3頭、同時にカラスもたくさん飛来するところはどこの動物園でも同じでしょうか。
写真左は肉を食べるヌーキー、右はヌーナ、離れたところでジョバンナが食べています。肉を食べた後はトレビスも美味しそうに食べていました。円山動物園ではララやリラが美味しそうに白菜を食べますが、まさにそんな感じです。

ごはんを食べている間、さっきまで3頭がいた放飼場の清掃をしている飼育員さん。その姿を見ている3頭。左からジョバンナ、ヌーナ、ヌーキー。血縁のない3頭のホッキョクグマが並んでじーっと飼育員さんを見ている、なかなか贅沢なショットです。

ヌーナとヌーキーという愛称は、ヘラブルン動物園だけでの愛称になるかも?しれないようです。
実は2頭とも本名(登録名)は、NanuqNanookと綴りが違うものの、ほぼ発音はナヌク
イヌイット語でナヌクはホッキョクグマという意味で、ホッキョクグマの愛称としてよく使われる言葉のようです。今回たまたま同じ名前の個体が揃ってしまったことで、ヘラブルンではヌーナ・ヌーキーと呼ばれています。年齢も近く仲良しなので、姉妹みたいですね。

肉のお弁当を咥え、隣の獣舎に向かうヌーキー。そろそろ扉が開くことを知っています。

飼育員さんが檻に並ぶ3頭のところへやってきました。
「ねえ、ねえ、飼育員さん、バケツの中は何?」
「君たちのフンだよ」
と言ってるわけありませんが、飼育員さんが3頭それぞれに顔を近づけ、笑顔で何か話しかけていたのは本当の話。掃除が終わったことの合図でしょうか。このあと飼育員さんは放飼場を出て、扉が開き、両方の放飼場が行き来自由になりました。

食後のせいか、動作が緩慢になってきたホッキョクグマたち。ヌーキー(左)が甘えるようにヌーナ(右)に寄り添い、再び朝のように昼寝を始めようとしていました。

他の動物舎を見たり市内を観光したいので、ホッキョクグマ舎には半日だけ滞在しました。

ヘラブルン動物園のホッキョクグマ舎は高さ2メートル以上ほどあるガラスで囲まれています。ガラスのてっぺんには鳥よけも付けられています。これがあると鳥フンがつかないので助かりますね。
ガラスはクリアで見やすい利点もありますが、雨や雪の日は見えづらく、歯がゆく思えるものです。
矢印のところにはジョバンナが座っていますが、どれほど広いかがわかります。

円山動物園のホッキョクグマ館の放飼場が、メインとサブ合わせて約1500㎡ですから、ヘラブルン動物園はその2倍ということになります。赤い線を付けたところが、3頭並んでいた檻のところです。ここを開閉して、クマを移動させたり、行き来自由にさせたり、別居させたり出来ます。

ホッキョクグマ舎前にあった、通称スーベニアメダル
アメリカはもちろんのこと、ロシアのノボシビルスク動物園にもありましたが、ドイツにもありました!
本物の5セント硬貨を潰して作るメダルのことです。その代金として1ユーロも必要です。
朝は凍りついて全く動かなかったのですが、お昼ごろになってようやく氷が解けて動かせるようになったという笑い話。5セントを用意するために、わざわざ小さなお菓子を買って準備しました。

出来上がったコインがこちら。
ニュルンベルク動物園のホッキョクグマ舎前にも、かわいいホッキョクグマ絵柄のスーベニアメダルが設置されていたのですが、残念ながら故障中のようで全く動きませんでした。

驚いたことに、ヘラブルン動物園ではペット同伴入園可でした。ライオンに犬が吠えていたりもしていましたが、ライオンは特に無反応、ホッキョクグマもいつものことなのか無反応でした。
ただ、類人猿など一部不可のエリアもあり、マークで記されていました。日本でも一部の園館は犬OKだったり、介助犬OKだったりしますね。

ミュンヘン・ヘラブルン動物園の他の動物たちも、なかなか見どころ満載でしたが、別記事にて。

※日本語(カタカナ)表記では、ドイツ語の発音とは微妙に違う可能性がありますので、あしからず。

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コメント

  1. くろとしま より:

    いつも見てますが今回始めてコメント送ります!なんて広い動物園!ゆったりとして、探すのは大変だけど動物にとってはストレスがかなり緩和されてるでしょうね♪表情も穏やかで…日本の動物園も…と、思ってしまいました。世界中の動物園の動物が心安らかに過ごせますように!
    これからも楽しみにしてます♪知らない世界を見せてくれてありがとうございます😊

    • MAYU MAYU より:

      遅くなりましたが、いつもありがとうございます。
      世界にはいろいろな常識・風習がありますね、どこでも住めば(慣れれば)都なのでしょう。
      これからもよろしくお願いします。

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