スポンサーリンク

円山動物園のカバ「ザン」の訃報 国内最高齢で逝く

いつも優しい眼差しで、水辺からキョロッと視線を向けてくれていたカバのザン(メス/49歳)が、2024年11月3日(日)の朝、亡くなっているのが確認されたとのことです。
円山動物園で生まれ、円山動物園で育ったザンは、今年7月16日に49歳の誕生日を迎えた国内最高齢カバ。昨年(2023年)6月17日(土)に父のドンが53歳で亡くなり、繰り上がる形で最高齢となりました。もう少しの間その優しい空気に触れていたいなあ、もう少し・・という願いは届かず、ザンは逝ってしまいました。またまた寂しくなります。今後は死因究明のために解剖が行われ、結果は公表されるとのことです。

2024年11月11日に発表された病理解剖結果では、①腹腔内の大型腫瘤 ②小腸捻転 ③腹膜炎 がみられたとのことです。
円山動物園HP カバ「ザン」の死亡について

カバ・ライオン館に掲示されている訃報のお知らせ。

11月3日の朝、ザンはプールの中で階段に頭を乗せて亡くなっていたそうです。眠るようなかたちだったのでしょうか。

11月6日(水)現在も、カバ舎前のエリアは一部閉鎖されたままです。西側の出入り口も閉鎖されています。ペリカン前だけは観覧可能です。

ザンが亡くなってしまったことで、カバが不在となってしまったカバ・ライオン館。円山動物園では2024年現在、カバは飼育継続種となっており、今後は新規個体の導入を検討されるのかな?と思います。毎年冬は、写真のような風景になるのですが、しばらくは寂しくなりそうですね。

以下は、ザンの最近の思い出写真です。

ザンの口の中はきれいなピンク色。

突然大きな口を開けます。餌を要求する時も、飼育員さんに向かって大口を開けていました。

口の周りにいっぱい餌をつけて、もぐもぐ。
雪がちらつく冬の寒い時も、清掃の短時間だけは屋外に出ていました。

頭を水飲み場にのせて、立ったまま寝ていたザン。


赤い汗のように見える粘液を、体から分泌ささせながら、気持ちよさそうに寝ているザン。
この分泌液の膜で皮膚の乾燥・日焼け・細菌感染を防ぐと言われています。

屋外の空のプールを覗き込むザン。ちょっと珍しいかな。

水換え直後だけに見られるクリアな水槽。ザンはよく水中ローリングを見せてくれました。

ザンが食べている様子を見ながら行われていたガイドでは、カバの歯が登場。この歯は昨年亡くなったドンの前歯です。

ドンの前歯は、2本がまっすぐ前に向かって生えていました。表面に見えている部分はほんの一部で、歯根がかなり長くて丈夫なことがわかります。それに触れて体感させてもらえたのも、ドンのおかげ。

先月には一時体調も上向いてきたようで、屋外まで歩いて出て、餌を食べていたザン。

屋内プールで、餌を口に入れて!と言わんばかりに大口を開けていたザン。

今年のザンの個体紹介。

1980年3月25日にサッチャンが生まれ→長崎バイオパークへ移動。愛称がノンノンに変わる。(死亡)
1983年6月17日にジローが生まれ→1985年10月7日19上野動物園へ(2022年3月21日死亡)
1986年5月7日にゲンが生まれ→韓国の全州動物園へ移動
ゲンの最近の写真は投稿されていないですが、元気でいてくれるかな?
全州動物園のinstaアカウントはjeonjuzoo。

先日出かけてきた長崎バイオパークでは、ザンの孫にあたるモモが元気そうに暮らしていました。隣で別に暮らしているのは、オスの出目太です。
モモ 1994年3月6日生まれ(父ドン(円山とは別個体)母ノンノン)
出目太 2012年10月2日 王子動物園生まれ(父出目男 母ナミコ)

ザンが繋げてくれた命に感謝。たくさんの癒しと学びと思い出をありがとうございました。

2024年3月30日に撮影した、ザンの大あくびです。

コメント

おすすめの書籍


       

       

タイトルとURLをコピーしました