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シロテテナガザルの赤ちゃん誕生 3頭から4頭家族へ


円山動物園のシロテテナガザル、コタロー(オス)とラーチャ(メス写真右)の間に、一昨年の夏に第一子ローラ(メス写真左)が誕生。先日5月22日には、第2子目の赤ちゃん(写真右下)が誕生し、現在10日目を迎えています。まだしばらく観覧制限が続くようで、4頭家族で過ごしている様子は離れた場所から、タイミングがよければ見られるという状況です。ローラの時は誕生後間もなく人工保育に切り替えられ、その後両親との同居を果たしたという経緯があり、今回の赤ちゃんは無事に家族の中で育ってほしいなあと願っています。
※赤ちゃんの性別はメスであることが確認され発表されました。(2023年6月1日)


今回の赤ちゃんが生まれたのは2023年5月22日(月)。当日から熱帯雨林館は閉鎖されました。


数日後、シロテテナガザルの屋外扉が開放され、出入り自由になる時間があり、観覧制限エリアが変わりました。


タイミングが良ければ、シロテテナガザルの姿が、遠くから見られるというのが現在の状況です。


雨上がりでしたが、天気が回復し、暖かだった午前中に屋外に出てきたシロテ一家。お母さんのお腹からチラリとだけ赤ちゃんの顔が見えます。コタロー(左)はラーチャ(右)の毛づくろいをしてあげていました。
シロテテナガザルの毛色は、黒い毛の個体と、茶色系の個体とがいますが、その間に生まれた子もどちらかになります。ローラは黒、今回の赤ちゃんも黒ですね。
黒毛でも茶毛でも、顔の周りと手足だけは白毛というところは共通です。


5月31日で9日齢となる赤ちゃんは、ラーチャの脇の下の毛をしっかり掴んでいます。ラーチャも支えるように両足を曲げています。


つかんだ手を緩めても、ラーチャの足が支えてくれているので落ちません。


頭の毛はたくさん生えていても、体の毛はまだあまり伸びていません。足で抱っこされて暖かそうです。


赤ちゃんを育てているラーチャの傍にいることは、ローラにとってもいい経験となるのでしょう。


ローラ(メス)は2021年7月4日生まれ。暑い夏の最中でした。写真は8日齢。大事そうに赤ちゃんを運んでいたラーチャでしたが、抱き方がおぼつかなく、母乳が足りてなかったのか、猛暑という条件も重なり、赤ちゃんの衰弱も見られ、7月15日からは人工保育に切り替えられました。人工保育開始後から約5ヶ月後に再同居を果たしました。


今回の赤ちゃん(メス) は2023年5月22日生まれ。過ごしやすい気候時の誕生。写真は9日齢。写真を見ただけの単純の比較ですが、今回の赤ちゃんの方がやや大きく見えました。背中の毛が少し茶系に見えました。このまま順調に生育してくれればなあと願っています。

ラーチャは幼い頃に密輸されたのち人に育てられ、警察経由で動物園に保護された個体。円山動物園に来園する前にも出産経験があったそうですが、いずれもうまく育てられなかったといいます。人工保育期間があったものの、可愛いローラと優しいコタローと過ごしてきた時間が今に繋がっていると思えば、とても美しい光景に見えてくるのです。

シロテテナガザル 個体の誕生日

コタロー オス 
2004年10月26日 旭川市旭山動物園生まれ(父クロベー 母シラコ)
2012年6月6日 札幌市円山動物園に来園

ラーチャ メス
2003年10月  市川市動植物園が警察より保護受け(当時推定2歳)
2020年10月14日 札幌市円山動物園に来園

ローラ メス
2021年7月4日生まれ 札幌市円山動物園生ま(父コタロー 母ラーチャ)
全長(頭からお尻まで)20cm程度、体重500gぐらい(推定)
2021年7月15日 人工保育に切り替え
2021年12月8日 同居成功

赤ちゃん メス
2023年5月22日生まれ 札幌市円山動物園生まれ(父コタロー 母ラーチャ)
2023年6月15日  肺炎のため死亡

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