円山動物園のカンガルー館で暮らすエゾタヌキの兄妹、りく(オス/2歳)とゆき(メス/2歳)です。2021年3月30日に来園し間もなく1年半。こども動物園からカンガルー館へ移動したり、繁殖制限のために別居したり、再同居したりと、短い期間にもいろいろありましたが、いつも仲の良い2頭です。
行動を共にすることも多く、動きがリンクすることも多々あります。タヌキは夏毛のスッキリ短毛ボディと、冬毛のふわもこ長毛ボディとのギャップが激しく、別な動物にも思える程で、今一番細身に見える時期かもしれません。
冬毛になったら絶対見えないお腹の乳首も、今なら横になった時に見ることが出来ます。今の2頭は同腹兄妹なので繁殖することはなく、子育て風景を見ることは出来ないのですが、以前に飼育されていた個体では子育て風景を見ることが出来ました。
14年前の2008年5月24日に8頭が誕生した時の写真です。
生まれた当初はほぼ黒毛に覆われていた子タヌキたちも、1ヶ月を過ぎるあたりから少しずつ茶色の毛が伸び始めてきました。同じイヌ科のシンリンオオカミの成長過程とよく似ています。
授乳タイムです。8頭がわらわらとお母さんのところに大集合してきました。この頃、お母さんのお腹周辺〜後ろ足周辺の毛は、ない状態でした。時期的に夏毛に変わる頃でもありますが、お母さんが本能的に抜いてしまったのかもしれません。
シンリンオオカミも出産前に、自らお腹の毛を抜いていました。写真を見る限り、シンリンオオカミの乳首は4対(8個)あるように見えます。子どもは1~2頭だったため、後ろ足に近い2対(4個)から飲んでいました。
子タヌキたちが、一斉にお母さんのお腹の下に潜り込み飲み始めました。タヌキの乳首は8個あるそうです。8個をフル稼働させて育児をする姿は、あまり目にすることもないので、とても貴重でした。野生下ではお母さんの栄養状態が子どもに与える影響もあるでしょう。飼育下ではたっぷり餌をもらえているので、皆すくすくと成長していきました。
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